「訪問介護しんどい…」特養への転職で得た2つのメリット
私が北陸地方で訪問介護でホームヘルパーをしていて、特別養護老人ホームに転職をしたのは10年くらい前の話です。
今振り返ると「給料も大変さも全く違うのに何でもっと早く転職しなかったんだろう」とつくづく思います。
今は特養ユニット型でユニットリーダーと自分のユニットのケアマネージャーとして勤務。シングルマザーで育てた2人の娘たちは社会人になり、一人暮らしを呑気に満喫しています。
この記事は訪問介護から施設勤務へ転職しようか迷っている方に読んでもらいたいです。少しでも参考になれば幸いです。
訪問介護から特養への転職
前職のホームヘルパーとしては8年勤務。それから1か所目の特別養護老人ホームに2年勤務した後に今の施設へ転職。2か所目に入ると同時にケアマネの資格を取得しました。
転職したときはホームヘルパーと施設勤務はすることが違いすぎて、最初の1か月は仕事を覚えるのに必死であっという間に終わる毎日。
休日には施設勤務の友達に仕事のコツなどを教えてもらったり、家に帰って一日の流れを何度もシュミレーションしたりしていました。
体はぐったりと疲れていましたが、念願の施設勤務と言う事でウキウキとした気持ちもあったことを今も覚えています。
「訪問介護しんどい…」特養へ転職した理由
訪問介護を辞めようと思った理由3つあるのですが、1番は同居している家族からの要望に応えるのに疲れたからです。
利用者様よりも同居家族からの要望が強く、何度もそれを目の当たりにしてめげそうになりました。
施設勤務も同じ介護士として仕事をすることには変わりませんが、ホームヘルパーは一人で仕事を成し遂げるという強い責任・使命感が必要な仕事です。
同居家族の要望は事務所に持ち帰りサービス提供責任者に報告するので良いのですが、その話を聞くのが大変でした。
訪問介護は移動も苦痛
ホームヘルパー時代は翌日の天気予報ばかり気にしていました。雨・大雪・台風。仕事上どんな天気でも利用者宅へ行かないといけない。
当時は1日に8件くらい回っていたので、悪天候の日は本当に大変でした。施設は一旦出勤すれば移動の心配もいりませんからね。
私の地域では冬になると雪が積もるので、大雪の時は車を停めるところを探すのも一苦労しました。
ホームヘルパーを利用する家は駐車場の除雪はできないのが普通なので、その家の駐車場に停めれないときに探すのも一苦労。
サービス開始時間のかなり前から駐車場探したり、除雪をして自分の車を停める場所を確保していました。
普通の仕事だとありえないかも知れませんが、車を停めることのストレスも転職を決めた一つの要因です。
事業所を続けていくことにも限界を感じていた
最後は将来的な話です。ホームヘルパーのサービス提供責任者のサブのような仕事をしていたので、そのうち自分が責任者になると言われていました。
サービス提供責任者の仕事内容も分かっていましたので、日ごろからそれもしたくないと思っており施設への転職を決めました。
訪問介護から特養への転職は知り合いがキッカケ
当時の私は転職をするなら施設で働きたいと思っていました。バタバタな毎日を過ごしていた矢先、偶然そのタイミングは訪れます。
ホームヘルパーをしていると利用者様がディサービスやショートスティを利用することも多く、施設のケアマネさんと親しくなる機会が多くありました。
そのうちのお一人から「施設で職員を募集している」と声をかけて頂いたのです。
ただ、転職するにあたって一つだけネックがありました。それは「夜勤」。子供はある程度大きくなっていたので相談。
「家にいて欲しい」って言われたらどうしよう…。と思っていたのですが、「良いよ」という返答!
以前から興味を持っていた施設勤務だったので、すぐに施設の介護長にお願いしてもらい面接。採用してもらう事ができました。
訪問介護からの転職は実際どうだった?
仕事を覚える事にも苦労しましたが、一番大変だったのは生活リズムが激変した事。
ヘルパーは朝から夕方までの仕事でしたが、施設は3交代なので、7時から16時の早出。9時から18時の日勤。13時から22時の遅出。22時から7時の夜勤。
この4パターンから毎月バラバラにシフトが組まれるので、体のリズムを整えるのには本当に苦労しました。
特に慣れない夜勤が大変で、出勤前は寝て行きたいし明けは全身がだるいし…。慣れるまでは本当に大変でした。
そんな辛さを乗り越えれた理由
まずは給料ですね。年収ベースで100万円も給料が上がった事。
確かに入った時は覚える事も多くて体も頭も辛い事が多くありましたが、給料を考えると、多少の大変な事は我慢はできました。
そして何といっても移動がないことの気楽さと、利用者の家族から解放された事が私にとって一番大きなメリット。
施設勤務に期待はしていたのですが、想像以上に仕事へのストレスが減ったので心から転職の良さを実感できました。
新しい資格取得にも成功できた
施設に入ってからケアマネの資格も取得。将来的には介護の現場の仕事ができなくなっても、ケアマネならできると思っていたのでとても安心感に繋がりました。
新しい環境で資格取得は大変だと思うかもしれませんが、転職した時に大変なのは最初の1か月くらいですぐに慣れてきます。何の心配もいりません。
3交代で体のリズムが付きにくいのですが、休日は多くなり年収も増えました。さらにケアマネをしたり、ユニットリーダーをすると手当が増えて行きました。
訪問介護がしんどいと思ったら転職するべき!
今訪問介護からの転職を考えている方には、仕事のストレスも減るし給料も上がるので絶対に転職を勧めます。
ホームヘルパーは基本一人なので、半端じゃないプレッシャーがあると思います。もちろん、急変時は事務所などに連絡をして応援を呼ぶこともできますが大変緊張感がありました。
反面、施設は一人で仕事をすることがありません。常に他の職員がいるので何かあればすぐにヘルプを呼べます。
夜勤も基本は一人ですが、階下に他の職員がいるし急変の場合はオンコールナースがいます。
ストレスや負担が減っておまけに年収もアップするなら、施設に勤めない理由は無いと私は思っています。
訪問介護からの転職をするべき人
介護職にはホームヘルパー向きと施設向きがあると思います。まずホームヘルパー向きな人は1人で責任もって仕事をこなせて、家への訪問や移動などが苦ではない人。
言い方を変えれば、他の職員との人間関係よりもその作業の方が良いと思える人は訪問に向いていると思います。職員同士の付き合いは無いに等しいので。
逆に職員同士の付き合いが柔軟にできる人は施設がおススメ。仲間や他の職種の人が多くいれば助かる部分も多いし何より力強いです。
介護のスキルなどは?
日常の業務で言うならどちらも基本難しいことはしていません。誰でもできる排泄・入浴・食事等、生活の事なので、人と接する事が好きな人。特に高齢者が好きな人なら誰でもできます。
ただ、ホームヘルパーは完全な素人は難しい場合があるので、介護の技術がある人が行かないといけないケースもあります。
その反面、施設は技術が未熟な人でも仕事を習いながら覚えていけばよいので、経験が無い・浅い人でも挑戦しやすいと思います。
不安な時は先輩に習いながら一緒に何度も出来るようになるまで、ついてもらう事もできますよ。
スキルアップと理想の働き方が叶った
元々ケアマネにも興味を持っていましたが、普段から居宅ケアマネの大変な仕事内容を見てきたので、できたら施設ケアマネをしたいと思っていました。
訪問介護時代に居宅介護事業所が隣にあったので、施設ケアマネよりも居宅ケアマネの大変さを肌身に感じていたからです。
確かに居宅ケアマネは独居の利用者様の助けになるありがたい存在ではありますが、「鍵を失くした」「○○を買いに行って」というような要望にも応える何でも屋さんのような感じを持ってました。
どこでも同じという訳では無いと思いますが「えっ、そこまでするの?」というのが実感です。時々、ヘルパーにも仕事が回ってきて居宅ケアマネのお手伝い的なこともしていたので。
転職で自分の考えていた働き方が叶ったので、心から良かったと思っています。
訪問介護から特養への転職はメリットばかり
私はホームヘルパーから特養勤務に転職をしたことで、休日と年収がだけでなく自由な時間が増えたので生活が楽になりました。
もちろん大変なこともありますが施設は比較的楽です。人間関係を言う人もいるのですが、特養へ2か所行った経験からどこに行ってもつきものだと思います。なので人間関係が苦にならなければ、施設勤務をおススメします。
日々の業務もストレスが少ない
ホームヘルパーは介護に必要な備品も持ち歩かなくてはなりません。しかし、施設では備品なども常に補充されているので仕事がしやすいです。
また、利用者宅は冷暖房があまり効いてない家もあるので、服装にも気を付けながら出勤しないといけません。
それに比べて施設は年中、快適な温度と湿度が保たれています。住居者だけではなく働く側にとってもありがたい事。
訪問から考えると、恵まれた環境で複数人の職員と仕事をするので気持ちも楽。人間関係も最低限さえ気を付ければ良いので、是非施設での勤務をおススメします。