介護施設の夜勤は地獄?8年間耐え続けて出した答え
関東地方のデイサービスで働いているkosumitと申します。30代の男です。
将来的には翻訳の仕事や中国の人に日本語を教える仕事をしたいと思い、趣味で中国語の勉強をしています。
最近は新築の一軒家を買ったので、家を隅々まで掃除することも日課です。
ちなみに転職をしたのは7か月前のこと。夜勤は本当に大変で、今では思い出しただけでも寒気が…。
今の充実した生活と比べると、当時は生活リズムもグチャグチャで自分が自分じゃなくなるような感覚さえ覚えました。
介護施設の夜勤で地獄を耐え続けて出した答え
前職は特別養護老人ホーム。そこでは8年働きましたが、限界を感じて今のデイサービスに転職しました。
特養では夜勤が多すぎたので、日勤の仕事を探していたところ縁あって今の職場を選択。
転職できた時は夜勤から解放されたことによる嬉しさでいっぱいでした。
何より夜勤をしていたときは熟睡できずに夜中に目が覚めることもありましたが、デイに転職してからは朝までぐっすり眠れています。
職員間のトラブルも無し
職場では同じ年代の職員が1人もいないのですが、逆に利用者様からも他の年配の職員からも可愛がられます。
個人的には若いお姉さんから可愛がられたかったですが、悪い気はしません。
ある認知症の女性利用者様は他の職員の名前は全然覚えていませんが、私の名前は1日で覚えてくれました。
この記事は、私と同じ様に特養で働いていて「もう夜勤はうんざり」と思い、泊まりの無い職種へ転職したい方に参考にしてもらえれば良いなと思います。
介護施設の夜勤はありえないほどの地獄だった…
介護職員が月に夜勤をする回数は4~5回が一般的だと思います。
しかし、私が働いていた特養では夜勤が月に8~9回。
同じ仕事をしている友人にも「異常だ」と言われていました。
しかも当時勤めていた特養は従来型で、利用者様は1フロア50人以上。
1人だと転倒のリスクがある人が自分で起き上がったり、夜中にトイレに何度も起きる人がいるので、何かあればすぐに駆け付けないといけない緊迫した状態。
普通の仕事もまともにできない
それでも19時と3時には40人程のオムツを2時間ほど交換して周ります。
当然、オムツ交換中でもトイレの対応でナースコールが鳴りますし、終わったと思うとまた別の人に呼ばれたり…。
対応が重なると作業がまったく進まないこともあるので、夜勤中は常にイライラして利用者様に対して不適切な対応をしてしまうことも。
ニュースで施設の介護士が利用者様に暴力を振ってしまった話を聞くと、「他人事ではない、明日はわが身だ」と本気で考えました。
上司に相談しても…
夜勤を減らしてほしいと上司に相談したこともありました。
その時には良い返事をしてくれたので、「少しは楽になった…」と思ったのですが、調整してくれたのは次の月だけで翌々月には元の回数に。
「なんのために仕事をしているんだろう?」という想いが募り続け、転職をすることにしました。
地獄の夜勤から抜け出すために
私はケアマネの資格を持っているので、夜勤がやりたくないなら前職の施設のケアマネをやるという選択肢もありました。
しかし、施設長と関係が悪かったこともあり「もうここではやりたくない」という気持ちでした。
悩んだ末に選んだのは転職サービス
ずっと施設介護をやってきたので、今度は在宅介護を経験したいと考え居宅介護支援事業所でケアマネとして働くための求人を探していました。
しかし、ジャンルが違うとどこが良いか全く分からなかったため、ジョブメドレーという転職サイトを利用しました。
ジョブメドレーのサイトでは自分のプロフィールや希望条件を登録しておくと、事業所のほうからメッセージがもらえるというシステムでした。
面接に行った先でまさかの…
ある居宅の採用担当者様に「見学に来ませんか?」と声をかけていただき、ホームページやフェイスブックをみると雰囲気が良さそうだったので見学に行きました。
その時に対応していただいた職員さんは明るい人でしたし、事務所も綺麗で「ここで働きたい!」と思い面接の申し込みをして居宅の所長さんとお話しさせていただきました。
「施設の介護士からいきなり在宅のケアマネやるのは厳しいですよ?」
「うちの法人にデイサービスがあるから、そこで介護士をやって在宅介護に慣れた方が良いかもしれませんね!」
自分にはそんな発想が全く無かったのですが、そのまま法人のデイサービスへ見学に行くことに。
やっぱり職場の雰囲気が良くて働きやすそうだと思った私は、改めて面接をして頂き採用にいたりました。
転職して良かったところ
私が転職して良かったと心から感じる事は3つあります。
1つ目は何より夜勤が無くなったこと。夜はぐっすり眠れるし、介護業務が減って身体的な負担が軽くなりました。
夜勤をしていたころは常に頭痛がして、イライラしていて、家族に当たってしまうことも。
今では自分が期待していた何倍も心身の状態が改善していて、新しいことに挑戦する心の余裕ができています。
自分の趣味である中国語の試験に合格するために勉強を頑張れるようになったのも、これが一番の要因です。
意外と好きな送迎業務
前の職場では専任のドライバーが居たので利用者様の送迎はありませんでした。
車に乗るとしても夜間帯に急に具合が悪くなった利用者様を病院に運ぶときくらい。
今の職場では朝夕に利用者様のお宅まで車で送迎します。
車の運転が好きというのもありますが、外に出ると気分もリフレッシュできるので送迎業務は楽しいです。
人前で話すスキルが身に付いた
デイでは利用者様の前で体操をしたり、ホワイトボードを使って脳トレをしたりします。
特養では利用者様の前で喋るということが無かったのですが、人前で話したり高齢者にも分かりやすく何かを説明するスキルが磨けるのは良い事だと思っています。
私の場合は将来的な目標のためにもポジティブにとらえることができています。
転職して残念だったこと
同じように残念だったことも3つあります。とはいえこれは仕方ない事なので、特にデメリットとは感じていませんが。
一番はやっぱり給料でしょう。夜勤手当が無くなった分、給料は年収で60万~70万下がりました。
でもその分副業をする時間ができたので、頑張って稼ごうと思います。私自身、身をもって経験しましたが、健康はお金で買えませんからね。
以前の職場であったスキルが薄れる
今の職場では介護業務が減ったので、介護技術が下がってしまうのではという懸念はあります。
移乗介助やオムツ交換はまったくありません。利用者様が急に体調を崩されることもないので、特変対応などもすることが無くなっていました。
しかしつい最近、入浴時に意識をを失ったった利用者様が居て、救急車を呼ぶよう看護師に指示されました。
以前なら何ともなかった事なのですが、久しぶりの対応だったので電話口で緊張のあまり喉がカラカラになってしまいました。
特養にいたころは月に多いときで2回は救急対応をしていたので平気だったのですが、この一件はちょっと自信喪失する経験でした。
人間関係はどこでも一緒
悪くなったところというより変わっていないところですね。人間関係はやはりどこに行っても同じだと思いました。
陰口を言っている職員が居たり気性の荒い職員が居たりします。私は深入りしないで傍観していますがどこにでも一定数こんな人たちはいるんだなと思いました。
転職で介護施設の地獄夜勤から抜け出した結果
今自分らしく働けていないと感じている人は転職してみれば良いと思います。
私は規則正しい生活を取り戻したかったのと、利用者様に対して不適切な対応をしてしまう自分が嫌になって転職しました。
そして何より、夜勤が大嫌いでした。
努力には限界がある
嫌になったからと言って、すぐに転職をするのはおススメしません。ある程度は今働いているところで現状を変える努力をするべきだと私は思います。
でも、当然ですが自分では変えられないこともあります。そんな時には転職することで現状を良い方向にするしかありません。
これだけ沢山働く場所がある業界なのに、いつまでも1つの所にこだわる理由がありませんからね。
私の考える介護職に向いている人
介護の仕事をしてきて「この業界に向いてる人はこんな感じかなー?」と思う事が2つあります。
まずは適度に適当な人。介護の仕事には正解は無いので頑張りすぎると潰れてしまいます。
私の経験では100点を目指して潰れてしまうより、60点でコンスタントに走り続けることのほうが大事。
走り続ける中でちょっとずつ点が上がっていくのが理想だし、それで良いと思える人が働いた方が良いんじゃないかなと思います。
ある程度の観察力も必要
利用者様は「こうしてほしい」と言葉で訴えてくることはほとんどないです。
利用者様の表情、服装、におい、肌の状態、声のトーン、体温、部屋の状態等々いろいろなことを観察する必要があります。
「今こういうことを考えているのでは?」ということが分かる人は介護に向いていると思います。
逆に言われるまで動けない人は、現場で働くのが少し難しいかもしれませんね。
悩んで耐え続けるより行動しよう!
私は転職したことでより自分らしく働けるようになりました。
早寝早起きをしてやりたいことに挑戦している今の自分を気に入っています。
夜勤が多すぎてうんざりしていたときに、しっかりと行動して現状をいい方向に変えられたのは良かったと思います。
今の自分に不満や違和感があるなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。