介護職の人間関係やストレスは?常識外れな職場のリアルな実態

介護職の人間関係やストレスは?常識外れな職場のリアルな実態

この話は約10年程前のことで、私が高校卒業後に初めて就職をした介護施設でのブラックな体験談です。

 

初めての就職先であったものの、この介護施設はブラックすぎて体調を崩して1年程で退職。

介護の仕事は好きだった

それでも介護の仕事が好きだった私は、この介護施設を退職後2つの介護施設に転職をしました。

 

現在に至るまでに色々なお仕事を経験してきましたが、介護施設でのトータル勤続年数は5年程。

 

そんな私は今、5年前の結婚をきっかけに専業主婦となり、手空き時間にクラウドソーシングやポイントサイトを利用してお小遣いを稼いでいます。

介護職の人間関係やストレスにあったのはグループホーム

私が体験したサービスの種類は、早番・遅番・夜勤のある”ショートステイ”です。

 

働き始めてから3ヶ月頃までは仕事がとても楽しくて、「出勤するのが楽しみだなぁ」とまで思っていました。

 

でも、それはまだ新入スタッフということで夜勤のない早番と遅番の勤務だけだったからです。

夜勤が始まってからは激変

もっと言ってしまえばこの3ヶ月は日々行う仕事への慣れの期間。

 

常に先輩スタッフと2人で行動しており仕事らしい仕事はしていませんでした。

 

そして1人立ちするようになって夜勤が始まり、この頃くらいから私は「仕事に行きたくない…」「身体が重い…」などと思うように。

この記事を読んで欲しいと思う人

働き始めてからまだ半年も経っていないのに、心身共に疲れていたのを今でも鮮明に覚えています。

 

この記事は介護施設勤務で「こんなはずじゃなかった!」と思っている人。

 

そして自分のことを追い込んでまで仕事をしている人や初めての就職活動をする人に読んでもらいたいです。

就職して気づいた説明会とのギャップ

働き始めて1番最初に「ヤバい…」と思ったきっかけは、理事長が平気でウソを言っていたことです。

 

私は求人票と施設のパンフレットを見て、「ここで働きたい」と思い就職説明会に参加しました。

 

話を聞いているとすごく雰囲気もよく、理事長の話す言葉も魅力的。

 

「職員同士の仲が良いから仕事後やプライベートでも遊んでいる人が多い」

 

「仕事とプライベートをしっかり分けることができているのがこの施設の魅力」

 

「1年間にイベントがいくつもあるから利用者だけではなく職員も楽しめる」

憧れて就職した結果

初めての就職活動で色々と無知だった私は「絶対この介護施設に就職する!」とまで思い、後日面接・作文を行い無事に合格。

 

まだ就職説明会の参加も施設見学もここしかしていなかったのに…。

 

しかし、実際にこの施設で働いてみたら、理事長が就職説明会で言っていたことは全てウソでした…。

話とは違い過ぎる人間関係

「職員同士の仲が良いから仕事後やプライベートでも遊んでいる人が多い」と言っていたがそれは本当にごく一部。

 

むしろ表面的な大人の付き合いをしている職員ばかり。

 

なんというか10代ながらに大人のギスギス感を感じたと言いますか…。

1番重視していたプライベートは

「仕事とプライベートをしっかり分けることができているのがこの施設の魅力」

 

一番魅力に感じたこれも全くのウソで、結論から言ってしまえばプライベートなんてほぼないようなものでした。

 

小さいイベントも入れたら1年間に20以上、そして仕事後に行われる勉強会や会議、そして委員会。

 

これらは当日の夜勤者以外全員参加で、イベントについては数ヶ月前から準備もあるのでシフトによっては全ての休日が出勤でした。

 

就職説明会で理事長の言っていたことが後に全てウソだと気がついた時はヤバいを通り越して恐怖を感じましたね。

介護職の人間関係のストレスは上司とも

私は自分の仕事が終わり次第同じ勤務時間の職員に「何か手伝うことはありますか?」と必ず聞き、「ない」と言われたら退勤していました。

 

そんな日々を送っていたらショートステイの副主任から呼び出されます。

 

「どうしていつも1人で退勤するの?」

 

『自分の仕事が終わった後に勤務時間が同じ職員に毎回声をかけ、手伝うことがなければ退勤しています』

 

「なんで?」

 

『手伝うことがないと言われたので…手伝うことがあると言われた時は退勤せず手伝っていますが…』

 

「自分で手伝うことがあるかどうか見つけて、率先して動くことはできないの?」

 

「いや、でも聞いていますし…」

 

「自分の仕事が終わればいいってことじゃないの。これからは同じ勤務時間の職員と協力をしてみんなで退勤してください」

努力もすべて水の泡

こう言われて私は定時から2~3時間後に退勤する働き方にへ強制的に変わらされました。

 

介護の仕事は協調性や思いやりの気持ちが大事だということは十二分に分かっています。

 

だけどこういうやり方は、真面目に働いて定時で上がる努力をしている職員にとってデメリットしかない気が。

 

「正直者が馬鹿を見る」「真面目な人が損をする」というコトバがピッタリな介護施設だと私は感じました。

理不尽に決まるルール

入浴介助後、同期と一緒に浴室場の前の椅子に座って足の裏をケアしていました。

(入浴介助後に足の裏のケアをしっかりしないと皮めくれや感染症等に繋がる恐れがあるため)

 

そこを通りかかった理事長から、「こんなところでそんな座り方、足の拭き方は辞めてくださいね」と言われ、私たち同期の頭の中は?でいっぱいになりました。

 

このことを主任に尋ねてみると、「利用者のご家族が面会とかに来た時にあそこでそんなことしていたら下品だからね。そういうルールがあるからもう2度と同じことをしないでね」と言われました。

 

これまでに何度も入浴介助をやっていて、あそこで何度も足の裏のケアをしたことがあるのに、そんなルール1度も聞いたことがなければ言われたこともない。

 

職員よりも「利用者のご家族にどう見られているのか」ばかりを重要視しているようにも感じました。

セクハラを訴えても…

私は夜勤の日に何度か男性の先輩職員からセクハラを受けていました。

 

そのセクハラというのが過度なボディタッチです。

 

早番や遅番で勤務が被る時はボディタッチがほとんどない優しい先輩職員。

 

なのに、夜勤で2人の時はやたらとボディタッチをしてきたため私は本当に嫌で嫌でたまりませんでした。

 

セクハラの被害を受けてから2ヶ月程が経過した頃に主任ではなく理事長に相談をしました。

 

主任だとなんだか話にならない気がして…。でも、理事長も同じ位話になりませんでした。

理事長は加害者側の味方?

セクハラ被害の内容を理事長に話すと、「気のせいじゃない?」とだけ言ってきたのです。

 

納得がいかなかった私はもう少し詳しくセクハラ被害の内容を話した。

 

それでも「勘違いってことはない?だって介護をしているとそれ以上に利用者と身体が触れ合うことあるでしょ?気にしすぎだよ」と。

 

被害者ではなく加害者のことを庇う・守ろうとする理事長を見て吐き気がしました。

すぐに陰口の対象になる

職員同士の仲がそれほど良くないので、些細な言動でも陰口の対象にされます。

 

「そういえば○○さんがズレたこと言っててー」

 

「この前の○○さんの見た?介護職員向いてないんじゃない?」

 

陰口を言われている人のほとんどがそれほど間違ったことはしていなく、ただ陰口を言いたい人の集まりといった感じ。

 

そのため新人職員も陰口大会に巻き込まれ、加害者になることがよくありました。

 

「そんなこと言っている暇があるなら手を動かせ!」と私は新人職員ながら何度も心の中で思っていました。

 

こんな職場環境じゃきっと利用者も、言わないだけで居心地は良くないでしょうね。

介護職の人間関係とストレスからは抜け出せなかった

約1年程勤務をして、ブラックな部分はすごくありました。

 

でも、上が上なだけに「何を言っても、何をしても無駄」というのが現実。

 

だからなにもできる行動は無い。

 

ただ、なぜかそのころの私には「退職をする」という選択肢が無くて。

 

重い体を引きずりながら職場へ向かい、とにかく仕事をこなす日々でした。

ある日訪れた体調不良

何も行動をせず、退職も考えず、ただ日々の仕事をとにかくこなしていたら体調を崩しました。

 

今思うと仕事に対して我慢している部分が多く、肉体的にも精神的にもきつかったんだと思います。

 

仕事に行こうとすると嗚咽が止まらず時に嘔吐してしまうことも。

何とか仕事に行けても

やっとの思いで仕事に行けたとしても吐き気と頭痛で思うように働く事ができず。

 

それでも、先輩職員からは手を抜いて仕事をしているように見られていました。

 

本格的に体調を崩してから1ヶ月程が経過し、両親のすすめで3ヶ月の休職を決断。

どうしても休まらない「心」

せっかく休職をしてもこの時の精神状態は普通ではありませんでした。

 

「仕事が始まってまた吐き気がしたらどうしよう…」

 

「新人なのに休職しているなんて生意気なのかな?」

 

仕事に対する不安や悩みで常に頭がいっぱいで、心が休まりませんでした。

やっとたどり着いた「退職」という道

そんな私を見た母親が言ってくれた1言で私は救われることになります。

 

「あまりにも不安なら退職してもいいんだよ?介護施設なんて世の中にいっぱいあるんだから」

 

これがキッカケで休職中に私は退職願を提出して、1年程働いたこの介護施設を退職しました。

ストレス体験から考える向いている人向いてない人

まずは私が勤務していた介護施設(ショートステイ)の場合。

 

人間関係を重視していない・イベントが好き・仕事人間・矛盾していることにも臨機応変に対応できる人が向いていると思います。

 

反対にこの介護施設が向いていない人は、人間関係に敏感・休日はしっかり休みたい・イベントがあまり好きではない・定時で帰りたい人だと思います。

ショートステイの施設勤務が向いている人

私が勤務していた介護施設に関係なく、ショートステイの仕事が向いている人は以下です。

 

細かい作業が好きな人(利用者が入所・退所をする際に全ての荷物をチェックするため)

 

ショートステイには特別養護老人ホームの空きを待っている介護度の高い人。

 

デイサービスのみを利用している介護度の低い人など様々な方が来られます。

 

他にも病院から退院したばかりの人なども利用するので、色々な経験を積みたい方は向いていると思います。

ショートステイの施設勤務が向いていない人

細かい作業が苦手な人や物事の覚えが悪い人は向いてないと思います。

 

ショートステイの利用者は入れ替わりが激しく、1人1人の健康状態等を把握した上で対応しなくてはならないので。

様々なトラブルを経て

この介護施設を退職したのは10年程前ですが、その後に務めた2つの介護施設はとても良いところでした。

 

なので当時の自分に「早く退職しなよ!」とアドバイスをしたかったです。

 

もっと早く退職をしていれば体調を崩して辛い思いをすることもなかっただろうし…。

1つの所で頑張る必要は無い

母親が言ってくれたように介護施設は世の中にたくさんあるし、1つの施設にこだわる必要は正直ないと思います。

 

自分の身体に異変を感じてからの行動では遅いですし、よく考えたらヤバい職場のせいで自分が辛い思いをするなんてバカバカしいことですよね。

 

10年経った今、私は専業主婦ですが、この介護施設を退職したことをこれまでに1度も後悔していません。

 

むしろ、「早く退職するべきだった」という後悔の方が強いです。

 

この記事を読んでくれた、今辛い思いをしている皆さんの支えに少しでもなれたら光栄です。

 

最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。