介護職員は常識が無い?施設長までだらしない職場の実態
これからお話しするのは、3年前に転職をする前に働いていた施設のお話です。
入所定員50名の老人ホームで、比較的お元気な「自立〜要介護3」程度の入所者が多いのが特徴のアットホームな施設。
介護職を10年経験後、施設ケアマネ兼生活相談員を8年ほど経験しました。
このまま定年まで働くのかな・・・と、ぼんやり考えていましたが、「わたしはここに居てはいけない!」という出来事があり、30代最後の年に転職をしたのです。
当時の施設は本当に常識が無くて、今考えるとどうしてもっと早く転職しなかったのかと今では不思議に思います。
この記事は、職場で充実感を感じられていない人や、スキルや経験を積んでキャリアアップしたいと考えている人に読んでもらえれば嬉しいです。
介護職員の常識の無さは日常的
転職前の職場では、介護職と相談援助職で18年間在籍していました。(管理職ではありません)
アットホームな雰囲気の職場で、管理者である施設長は明るく気さくな人柄。
しかし、仕事においては管理職にはふさわしくなく、何度となく裏切られるような出来事が続いていました。
非常識な日常に抑えきれない感情
例えば、同じ職場の事務員。毎日遅刻ギリギリに出勤。
タイムカードを押したら、デスクで朝食?を食べ始めるという人がいました。
ちなみに休憩時間ではなく、勤務時間内の話です。信じられますか?
他には施設の備品を持ち帰る職員や、施設の窓を割っても報告すらしない職員も。
こんなことが起こるたびに、怒りや悲しさ、悔しさでモヤモヤとしてやり切れない思いでした。
注意した人間がまさかの
普通の管理職であれば、こんな怠慢な職員には注意をしたり、懲戒処分を課すでしょう。
しかし、施設長は一切注意せずにいつも見て見ぬふり。
そこで私が注意するとあろうことか「管理職でもないのに偉そうに」と周りに影口を言われます。
「施設長からきちんと注意をしてほしい!」と話しても、形だけの注意で本人達に反省の態度は全くみられません。
そんな対応が毎回続くので、施設長には心底失望して仕事のモチベーションも落ちていく一方でした。
常識の無い職場で働くのはもう限界!
さらに普通じゃ考えられませんが、施設長自身が出張を偽ることが何度もありました。
車で2時間はかかる距離にある場所へ「出張へ行く」と公用車で出かけたものの、翌日同じ公用車に乗ったら車の走行距離は10キロ未満。
どこで何をしていたのでしょうか?そんなことを平気でされ続けて平気でいられる訳がありません。
周りも驚く許せない行動
特に許せなかったのは、職員の不注意で利用者が転倒・骨折した時に、施設長から家族へ事故の説明やお詫びを一切しなかったことでした。
管理職でもない相談員のわたし1人が前に立ち、家族に頭を下げて謝罪。
施設長は何もしないで逃げるという行動に出たんです。
その無責任さに、わたしの怒りはわなわなと膨れ上がりました。
このことをきっかけに
「施設長は何かあっても責任を取ろうとしない」
「なぜ管理職でもないわたしが、前に立たされるのだろう?」
と感じ始め、毎日真面目に仕事を頑張っていることが馬鹿馬鹿しくなってしまいました。
心はボロボロに疲弊…
私にとっては、初めて就職して長年勤めた大切な職場でした。
だからこそ、「利用者にとってもスタッフにとっても良い施設にしていきたい」と頑張ってきた。
ですが、ある日気持ちの糸はプツリ。
「もう限界だ」と。
管理職とは思えないような施設長の言動によって、わたしは精神的に疲れ果ててしまいました。
介護職員の常識が無い施設からの退職もドロ沼
「わたしはここに居てはいけない!」
「働く環境を変えて、介護の仕事を続けたい!」
と自分の気持ちを奮い立たせ退職の準備を始めた私は、まず最初に施設長へ「年度末をもって退職したい」と意向を伝えました。
施設長は「あなたに辞められるとイタい。怠慢な職員は辞めさせるので、残って欲しい」と引き止められることに。
しかし「この人はまた都合の良い事ばかりを言っている。辞めさせるなんて平気で嘘をついている!」と直感。
「自分の意思を強く持たないと!」そう奮い立たせ、翌日には退職届を提出しました。
何の連絡も無いまま数か月
退職届を出しても、本部から今後のことについて何も話がないので「おかしいな」と感じて本部へ問い合わせました。
すると、驚くことにわたしの退職は誰にも伝わっておらず、退職届は約2ヶ月以上施設長が持ったままだったのです!
本部に出していなかった理由はわかりませんが、勝手な判断で放置されていたのです。
普通ならここで怒鳴り込んでいくぐらい頭に血が昇る事でしょう。
しかし、これまで何度も何度も裏切られてきたので、怒りを通り越して呆れ果ててしまいました。
最後は本部へ直談判
あまりにひどい対応をされたので、さすがにうんざり。
「この職場で思い残すことはもう何もない」と開き直れました。
施設長への不信感は頂点に達し、本部へこれまでの全てを伝え私は退職。
その後、施設長は懲戒処分となったと聞きました。
介護職員の常識が無い施設から転職した結果
やっとの思いで、介護療養型医療施設へケアマネとして転職することができました。
転職して一番驚いたのは、施設の雰囲気が全くと言っていいほどに違うこと。
前職は良くも悪くもアットホームな雰囲気の職場で、ありえないことですが利用者さんを「◯◯ちゃん」と呼ぶのは当たり前。
仕事をしていてもどこか緊張感がなく、職員同士も馴れ合いの関係になっていました。
求めていたプロの環境
しかし、新しい職場は組織体制がしっかりと確立されており、職員同士の馴れ合いの関係は一切ありません。
もちろん利用者さんを呼ぶときは「〇〇さん」。
「〇〇ちゃん」なんて呼ぶと怒られます。
1人1人の職員が専門職としてプロ意識を持って真面目に働いていて、緊張感のある毎日。
「わたしが求めていた職場はこれだ!」と思いました。
やっと出会えた理想の環境
転職してから同僚に「ここの職員はみんな真面目に働いていて素晴らしいね!」と話したら「お金をもらって働いているんだから、当たり前じゃない?」とキョトンとされました。
前職の施設長のようにずるいことをする人はいないので、「自分ばっかり・・・」と惨めな気持ちになることもありません。
プロ意識が高い人ばかりで、生ぬるいことは許されない厳しい職場。
でも、わたしにとっては「当たり前に真面目に働くことができる!」と嬉しいくらいでした。
新しい環境で苦労もあった
ただその施設は、医療的ケアを必要とする利用者が多い施設。
なので、初めはケアプランを作るために病気のことや医療用語・処置の知識など、これまで知らなかった知識を覚えることが大変でした。
例えば、毎日の申し送りでは「ウロ(泌尿器科)」とか「ギネ(婦人科)」など、これまで聞いたこともない専門用語が飛び交うので、さっぱり意味がわからない。
無我夢中で必死にメモを取ってあとから調べたり、教えてもらったりと必死に勉強しました。
大変でも充実した毎日
また、入退所者の回転が早い施設でしたので、次々にケアプラン作成の業務に追われ、毎日あっという間に1日が終わるような感覚でした。
目の回るくらいに忙しい職場だったため、最初は周りについていこうと、がむしゃらに仕事に打ち込む毎日。
新鮮で充実感いっぱいでした。
常識の無い施設から転職して思うこと
今の職場で、理不尽な思いをしていたり、「何か違う」と感じる人には、我慢して働きつづけることはありません。
さっさと転職をして、働く環境を変えましょう。
私の経験から組織力のない施設や無能な管理職のいる職場では、充実感や成長を感じることは難しいでしょう。
専門職としてスキルや経験を伸ばしたい人や、モチベーション高く働き続けたいと思う人には転職をお勧めします。
施設ケアマネに向いている人
施設ケアマネは、多職種連携の中心となってチームケアを進めていく立場といえます。
そのため、職場の人と上手に関われる人が向いています。
介護施設では、利用者の施設生活をサポートするために、施設の医師や看護師、介護士など多くの職種が一緒になって多職種連携のもと、支援していきます。
施設ケアマネとして良好な人間関係を築ける人は、当たり前の挨拶ができる、感謝やねぎらいの言葉を伝えて気遣いができる、人の意見を素直に聞き入れることができる人です。
逆に、いつも上から目線で意見する人や、他人の意見を聞き入れない人は施設ケアマネには向いていません。
常識のない施設から転職して本当に良かった!
繰り返しになりますが、わたしは転職して良かったと心から感じています。
あのまま転職をしないで前の職場で働き続けていたら、おそらく心のバランスを崩して休職していたと思います。
転職先の介護医療院では、組織の仕組みがしっかり確立していて、何かあれば頼れるこのできる有能な管理職がいたので安心して働くことができました。
家族と過ごす時間も増えた
そして、休みについても転職してよかったと思うポイントです。
前職では相談職でも早出勤務があり、休みも不定休。年末年始も交代勤務でしたが、転職後は日勤のみの勤務。
休みは毎週土・日。年末年始は完全に休めました。家族と過ごす時間が増えて嬉しかったです。
今の職場に違和感のある人や、いろんな職場を経験して、キャリアアップして行きたいと思う人は、転職を考えてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。