介護職のボーナスは無し?「還元する」と話した社長の驚愕の言い訳

介護職のボーナスは無し?「還元する」と話した社長の驚愕の言い訳

介護業界を退職したのは今から4か月前(2021年9月)のことです。

 

当時は看護師としてデイサービスと訪問看護ステーションを兼務していました。

 

退職をするまでは、オンコールや休日でも会社用のスマホがなってしまうことから

 

「今度はどんな仕事を頼まれるのだろう」

 

「休んで言うる間に何か起きたらどうしよう」

 

と不安で満足に眠ることもできませんでした。

 

2年間在籍していた期間に2回過労のため休職しており、1度は精神科に入院するほどのレベルでした。

退職後に得た当たり前の幸せ

退職したことで肩の荷が下りた安心感から、夜間にぐっすり眠ることができるようになったことが1番幸せに感じました。

 

また、好きだった晩酌や切り絵を再開できたことで

 

「私は今までずっと働くだけの生活をしていたのか…」

 

「振り返ってみれば2年間は私生活の思い出なんてなかったな~」

 

と無意識の内に自分の趣味ですら我慢していた生活だったことに、辞めて初めて気が付くことができました。

自分が壊れるその前に

退職した時は喜びは感じず、ただ働かないといけないという使命感しかありませんでした。

 

そして、ただ休みたいと思い続けていました。

 

この記事は仕事のことが不安でぐっすり眠ることができない方や、その周囲の方に読んで頂きたいと思います。

 

私のように心身のバランスを崩す前に休職や退職・転職を検討するきっかけになれば幸いです。

介護職のボーナスが無い以外にもヤバい雰囲気

やはり問題がある施設は普段から異常な事が多くありますが、まずは過酷すぎる労働です。

 

私の勤めていたステーションは看護師の規定人数のギリギリの人員。

 

それ以上は絶対に雇わないため、勤務時間内は全て訪問予定で埋められてしまいます。

 

カルテ記載は必ず時間外労働になってしまうのに残業代が一切出ない。

 

「必要な書類を作成することだった立派な業務なのに、これは仕事としてカウントされないのはおかしいんじゃないか?」

 

という理不尽な気持ちをずっと抱きながら仕事をしていました。

いつどんな時でも仕事がつきまとう…

訪問看護ステーションでは24時間加算の関係上、営業時間外でもスマホを持っていました。

 

利用者様から電話がかかることや、場合によっては深夜や早朝などにも訪問へ行くことも。

 

また、私の場合はデイサービスも兼務していたため、朝の迎え入れ時のバイタルサイン測定。

 

経管栄養実施、褥瘡やその他の処置まで訪問の合間に行っていました。

 

満足に昼食を摂ることもできない日も多く、ボディブローのように徐々に心身を追いつめられる日々。

 

遂に「私は人間として見てもらえないような存在なんだ。死んでしまいたい。」と思うようになっていました。

介護職のボーナス無し…嘘と驚愕の理由

1番辛かったのは賞与の時期でした。

 

訪問看護では売り上げが黒字であり、私が入職する前よりもその黒字幅が良くなっていると社長からも聞いていました。

 

口約束ではありましたが社長からは嬉しい一言。

 

「ボーナスで還元しましょう!」

 

毎日の大変な業務をしているからこそ、余計に期待が高まっていました。

払われない賞与とその使い先

しかし、賞与の振込日になっても入金が無く、来る日も来る日も通帳を確認。

 

いても立ってもいられなくなり、問い合わせたところ1か月以上空いて返事が返ってきました。

 

「他の事業所を開くために売り上げを使ったので賞与はまた今度」

 

え…?期待を大きく裏切られました。

 

確かに法人にとって事業拡大は大切だという事は理解しています。

 

しかし、私やステーションのスタッフにとってみれば賞与と事業拡大は別問題。

 

何より半年間頑張っても賞与が無ければ、何を持って評価されているのか全く分かりません。

今までに積もった不満も爆発

「返答が遅いことから、そもそも賞与の未払いは契約違反なのではないか?」

 

これをキッカケに、それまで積もっていた不満と共に完全に法人への信用を失いました。

 

そして、労働意欲は根こそぎ失われ、今までの対応をすべて疑うようになりました。

 

「こんなところで働くのは辞めよう」

 

「私のことを認めてくれる場所は他にもある」

さらに怒りは最高潮!

賞与に関する返答を受けた時に同時に依頼された話がありました。

 

それは、訪問看護ステーションの管理者が病気により休職するため代行してほしいというもの。

 

話し合いの当日はステーションなんてもう野となれ山となれ!いっそのこと管理者不在で休業してしまえ!と怒りは最高潮。

 

そのまま退職届を作成しました。

使える権利はすべて使って退職!

これまで有給を使うタイミングもなかったことから、20日間分の有給届も記入して事務員に提出。

 

さらに、過労で入院した頃から心療内科に通院していたので、主治医からも声をかけてもらっていました。

 

「またいつ業務過多で倒れても不思議ではないから、退職したいときは診断書を書くよ」

 

診断書を提出して傷病期間を1か月と、残りの有給を使用するため約2か月後に退職となりました。

最後は非難を浴びながら

診断書を提出する時の話し合いでは、最後まで嫌な思いをさせられました。

 

「貴女を慕っていたスタッフや利用者を見捨てるなんて残酷だ」

 

「20代だから管理者としての自覚がない」

 

散々な思いで働き続けたのに退職の時には非難。

 

しかし、診断書の提出や話し合いの内容を録音していたことを告げると退職が認められました。

介護業界から退職することを決意

以前に働き過ぎたこともあり、常勤で働くことに抵抗があったため現在は保育園で時短のパートとして働いています。

 

パートだからということもありますが、ほぼ時間通りに帰宅できること。

 

休日に電話が鳴ることもなく仕事とプライベートがはっきりと分けられることができています。

 

趣味を楽しむことや仕事でのストレスをきちんと発散できてとても嬉しく思っています。

収入は減っても「人生の満足度」は上がった

パートであることや保育園であることから給与は下がることは覚悟していました。

 

しかし、子供相手に体力が削られることや事故やケガを防ぐために気を配ること。

 

保護者対応などを考えても、給与が少ないことでモチベーション維持が難しいのが正直な気持ちです。

 

ただし、上記にある通り仕事とプライベートがはっきり分けられています。

 

趣味や副業をする時間がとれていることから全てが悪くなったわけではない。

 

「以前の労働環境に比べて人間として生活ができているからもう高望みはしない」

 

とポジティブに受け止めることができているため、全体的に生活の質は改善したと思います。

介護業界から退職をするべき人

仕事とプライベートの区別がつきにくい。仕事が原因で睡眠や食事など生命活動に必要な行動に支障がでている。

 

そんな方は退職することを私は勧めます。現在私は25歳ですが、その世代ですも体調を崩します。

 

私の場合は精神科に受診する程、メンタル面も影響が出ました。

 

1度、心身のバランスを崩してしまうと不意なことでまた体調を崩してしまいます。

 

今も私は突然夜中に目が覚めて言葉にし難い不安に襲われることがあります。

介護業界にこだわる必要はない

それから、若い世代の方は介護業界以外に分野で働くことはその後の労働において必ずプラスに働くと思います。

 

私も介護業界に入る前は急性期精神科病棟で勤務していました。

 

病棟では介護業界と仕事内容が全く違うと言う人もいます。

 

しかし、私は人を看るという点において精神科も介護も大きな差はないと思います。

 

精神科で学んだことを活かして高齢者のちょっとした気持ちの変化や認知症の症状などを感じ取ることができました。

いつだって戻れる業界だからこそ

そのことから経験した仕事のスキルやコツはどんな仕事にも通ずるのではないかと考えます。

 

また、1度介護業界から離れてみることで客観的に自分の働いていた環境を見ることができます。

 

介護業界は良くも悪くも人手不足のため、戻りたいと思えばいつでも戻ることができます。

介護業界から退職して思う向き・不向き

一般的に言われている「人と関わることが好きな人」という点においては私も同意見です。

 

介護業界では高齢者が最期を幸せに迎える援助をするという側面があります。

 

高齢者の幸せを知るうえでは相手とよく話して信頼関係を構築することが必要です。

 

高齢者は繰り返し同じ話をする方もいらっしゃいます。

 

その話を途中で遮ることや否定をすることは高齢者を否定することと同じだと考えます。

相手を尊重する気持ちも大切

また、相手の気持ちを尊重することも大切です。

 

幸せの形は人それぞれなので、そのことを理解できる人も介護業界には必要です。

 

それから、サービス精神のある方と仕事熱心な方も介護業界に向いていると思います。

 

サービスの種類によってできることは限られていますが、その中でどれだけ相手が楽しいと思えるかが大切だと思います。

介護業界から退職した感想

退職したことで仕事とプライベートの区別がつくようになり、休むことができるようになったことは大きな成果です。

 

訪問看護をしていた頃と比較して給与は大きく下がってしまいましたが、以前よりプライベートの時間は充実するようになりました。

 

趣味の切り絵や副業を始めたことで看護師以外の働き方を知ることができ、新しいことに挑戦しようという意欲も出てきています。

 

退職することで知る世界もあるため、全体的に退職して良かったと思います。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。