フリーターが就職した介護施設で体験!「3K」の実態とは?

フリーターが就職した介護施設で体験!「3K」の実態とは?

私が介護の仕事を始めたのは15年くらい前の話です。

 

当時は定職につかずアルバイトをしていましたが、とあることをきっかけにヘルパー2級の資格をとりに行くことに。

 

「介護のこと全くわからないけど大丈夫かな?」という気持ちでしたが、そこから就職し、3年の実務経験を積んでから介護福祉士の資格を取りました。

 

今回は私が就職したころのお話をしたいと思います。

 

正直、最初の頃はいやな思いでしかありませんが…。

フリーターから就職した介護施設

最初に就職したところは特養と病院の間のようなところで、療養病床施設?の入所病棟で勤務。

 

仕事内容は最初のうちは本当に大変で、毎日疲れ果てていました。

 

他の記事でも皆さん書かれていますが、介護の仕事を始めた方は慣れるまで本当に苦労するし、毎日が大変だと思います。

初めて対応した認知症患者

私が配属されたのは認知症病棟。初めて現場へ行き対応したのはよく話かけてくれる方。

 

最初のうちありがたいと思えていたのですが、何度か話しているうちに同じことばかり言っている事に気付きました。

 

そういう症状が出るのは当たり前とわかっているのですが、忙しい時には少しうんざりしてしまうことも…。

 

話では聞いたことがありましたが、「本当に同じことばかり言う人がいるんだ」と正直驚きました。

やっぱり「汚い」と思う仕事も多い

3Kという言葉があると思いますが、慣れるまではそう思う事も多かったです。

 

食事介助をしても「いらない!」と言って拒否されたり、ムセて咳き込んで口の中のものが自分の顔にかかったり…。

 

あとは排泄介助中に排尿、排便をされたりということもありました。

 

夜勤中に巡回すると服やらベッドやらが便まみれということだって少なくありません。

 

最初の頃は「こんなん片付けるの、ホンマにイヤやなぁ」と思いながら仕事をしていました。

最悪な先輩職員

初めての就職という事もあったのか、最初のうちは先輩職員たちの自分への扱いが酷く、毎日仕事が終わってから怒られていました。

 

『こんな簡単なこともできひんの?』とか、『仕事続ける気あるん?もしあるんやったら教えたるけど』とか言われたこともあります。

 

「初めてやからわからんのが当たり前やん….」と思うことしかありませんでした。

 

だんだんと慣れてきた頃にはそれはなくなりましたが、その当時の屈辱は今でもハッキリと覚えています。

フリーターから就職した施設のスケジュール

早出7:30〜、日勤9:00〜、遅出10:30〜、夜勤16:30〜でした。

 

日中の仕事は、朝食、排泄介助、入浴介助、昼食、排泄介助、レクリエーション、おやつ、排泄介助、夕食までが早出・日勤・遅出の仕事。

 

夜勤は夕食、就寝介助、夜間巡回しながら排泄介助、起床介助、朝食というのが大まかな流れです。

 

夜勤の就寝介助、起床介助は職員が2人しかいないので大変でした。

介護を体験してみて辛いと思った事

辛かったというよりは介護拒否をされた時は悲しい気持ちになります。

 

悪い言い方をすれば仕事だからやっているだけなのですが、お手伝いをして怒られるって普通に考えてあり得ないです。

 

ありがとうと言われるのがやりがいとかよく言いがちですが、全ての人がありがとうと言ってくれるわけではありません。

 

そういう病気なので仕方のないこととはわかっていますが、やっぱりちょっと悲しくなります。

 

「ありがとうは言わんでもいいけど怒る必要なくない?」っていう気持ちにはなりました。もちろんありがとうと言ってくれる人も中にはいますが…。

逆に嬉しい体験や身に付く事も多い

ずっと寝たきりで話すこともない人がある日突然話しかけてくれたことがあって。

 

その時は驚きと嬉しさがありました。「この人こんな声やったんや…」と。

 

なんとなく今までお世話してきたことが報われたような感覚になりました。

 

他に良かったと思えることは、介護技術が身についたことです。

 

半身麻痺の更衣介助、全身拘縮の強い方の更衣介助、ベッドから車椅子。

 

車椅子からベッドへの移乗介助など、この仕事をしなければまず身につくことは無いと思います。

フリーターから就職して分かるおススメできる人

給料がそんなに高いとは思えないのでオススメはしにくいです。

 

あと夜勤をすると生活のリズムが崩れてしまうというところも勧めにくい理由です。

 

もしも給料が安くても大丈夫で、高齢者が好きな方なら大丈夫だと思います。

仕事の中身は慣れれば大丈夫

あとは排泄介助に抵抗がない人ならやっていける思います。

 

業務内容は結構大変と思われていることが多いと思いますが、やってるうちにだんだんと慣れてきます。

 

介護以外の仕事をしたことがないのでほかの職種がどんなものかはあまりわかりませんが、そんなに重労働と思ったことはないです。

 

本当に人手不足でサービス残業が当たり前というところもあるようですが、今も所も前の所も残業はほとんどありませんでした。

介護を体験して思うのは割り切りが大切

この仕事が向いてる人は仕事として割り切れる人だと思います。正直なところ人間を相手にする仕事なので、腹が立つことはかなり多いです。

 

さらに認知症となると1分前に言ったことを忘れてしまうし、かなり同じことの繰り返しが多くなります。そういう状況に耐えれる人なら問題無いと思います。

 

業務内容については、状況に応じた判断力、今何をするべきか優先順位を考え、臨機応変な動き方ができる人が望ましいと思います。

感情的になる人は…

逆にそれを鬱陶しい、面倒くさいと思ってしまう人にはちょっと難しいかもしれません。

 

もちろん相手は人間なので物のように扱うこともできないし、怒ったところで効果は皆無。

 

タチの悪い人なら怒られたことはきちんと覚えている物なのでそういう対応もできません。

 

認知症じゃない方も動作がゆっくりだったり、言ったことを聞いてくれなかったり、いろいろなタイプの人がいます。

 

その人に合った方法を考えて対応できる人なら向いていると思います。

自分も最初は向いている方ではなかった

初めて働いてみた感想は、最初のうちは覚えることが多くて毎日が必死。

 

あと、それなりに利用者さんの人数も多かったので名前を覚えるのが大変でした。

 

入浴介助、食事介助、排泄介助、更衣介助も最初は苦痛でしたが、できるようになれば全然やっていけるようになりました。

普段できない体験でメンタルが病みそうにも…

認知症病棟だったので認知症に関する症状、対応なども学ぶことができたと思っています。

 

そして何より、夜勤中にお亡くなりになった時は、初めて見る身内以外の死体に本当に焦りました。

 

「いつかこんな日が来るだろうなぁ」とは思っていましたが、実際に見てみると精神的な疲れるなが半端じゃなかったです…。

さすがに続くと辛かった…

しかも、当時勤めていた所は療養施設だったので看取ることも多くありました。

 

何度もそういう場面には遭遇しましたが、こればっかりはなかなか慣れる物ではないです。

 

そこまで抵抗はないですが、元気だった人がだんだんと弱っていく姿を見るのはなんともいえないです。

 

もしもほかの仕事をしていればこんなことはまず体験できないだろうと思います。

フリーターから介護施設に就職するのは将来性がある!

高齢化社会と言われている時代なので、今後も必ず必要な仕事だと思います。

 

もう少し待遇が良くなればこの業界に来てくれる人も多くなると思うのですが、今現在は少し厳しい状況。

 

いつか見直されることを期待して続けていますが、ちょっと転職を考えることもあります。

 

もしも介護の仕事を始めようと思っているのなら、今は人手不足のところが多いので、無資格でも雇ってくれる所は増えています。

 

資格を取るサポートをしてくれる所もあるので経験がなくても大丈夫です。

色々あったけど今でも現役

僕自身、今現在も介護の仕事を続けています。通所リハビリテーションセンターでの勤務なので、夜勤はしていません。

 

送迎をすることで家族さんと関わったりする機会が多く、入所で働いているとわからないことにいろいろと気づかされました。

 

すごく当たり前のことですが、どの利用者様にもいろいろな家庭環境があり、生活があるということがわかります。

 

入所の方ではなかなかそういうところは見えないものなので、いい経験ができていると思います。

 

この記事を読んで少しでも介護の仕事に興味を持たれた方は、ぜひ一度挑戦してみてください。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。